2022/03/03
いつもBLOGを読んでいただきありがとうございます!
今回の記事では女性が悩む姿勢トップ3に入るであろう、「巻肩」についてです。
1、そもそも巻肩って?
まずは「巻肩」についての大枠を解説したいと思います。
巻肩は上半身の不良姿勢の一つなのですが、左右両方の肩が前に出てくる(前側に巻く)状態を指します。
身体が前側に倒れる「猫背」とセットで現れることが多く、デスクワーカーの方に多い姿勢です。
写真を見ると、お世辞にも「格好の良い」、「綺麗な」、「美しい」姿勢とは言えませんよね…
不良姿勢となってしまう要因は様々ありますが、問題となっている筋肉や関節の動きとしては3つのタイプが考えられますので、順番に紹介していこうと思います。
1-1、肩が前側に捻れている
1つめは、「肩が前側に捻れている」パターンです。
上の写真が正しい上腕骨(腕の骨)のポジションですが、これが
このように前側に捻れると上腕骨の頭(骨頭)が前に出てきます。
このように上腕骨が捻れることで巻肩になるパターン。おそらく巻肩としてはこのパターンが1番多いかもしれません。
このパターンは「猫背」でなくても巻肩単独で起こります。要因としては、
「肩関節の内旋」(けんかんせつのないせん)
という関節の動きが起きているのですが、正しい姿勢の人(巻肩でない人)と比べて肩関節の内旋に作用する筋肉の働きが強いのです。
〇肩関節の内旋に作用する主な筋肉
・大胸筋(胸)
・広背筋(背中)
・大円筋(脇の下後方)
・肩甲下筋(肩甲骨の内面)
これらの筋肉は全て肩関節の内旋に作用しており、何かしらの原因で働きが強くなると巻肩を作りあげることがあるのです。
1-2、肩甲骨が外側に開いている
2つめは「肩甲骨が外側に開いている」パターンです。
肩甲骨の本来あるべきポジションは、①のにある「僧帽筋」や「菱形筋」などの筋肉によって保たれています。
ですが、普段からデスクワークなどが多く、僧帽筋や菱形筋の筋肉の働きが弱い人は肩甲骨の正しいポジションが保てず、②の方向(肩甲骨の外側)へ引っ張られてしまいます。
これにより、腰が丸まりやすく肩が前に捻れやすくなります。もれなく猫背もセットとなる形ですね。これは
「肩甲骨の外転」(けんこうこつのがいてん)
という関節の動きが起きているのですが、正しい姿勢の方と比べると、肩甲骨の外転に作用する筋肉の働きが強いのです。
〇肩甲骨の外転に作用する主な筋肉
・前鋸筋(わきの下、あばらの筋肉)
・小胸筋(鎖骨の下にある筋肉)
これらの筋肉が肩甲骨の外転に作用しており、状態の悪化や何かしらの理由で筋バランスが強くなりすぎると巻肩になるのです。
1-3、肩甲骨が前に傾く
3つめは「肩甲骨が前に傾いている」パターンです。「肩甲骨が前傾する」とも言いますね!
肩甲骨に対するイメージは背中にあるもので、背中の筋肉が肩甲骨を動かしているのだと思われがちですが、写真の上の〇のように鎖骨の下から肩甲骨の一部(烏口突起)が出ており、ここに付着している筋肉が肩甲骨を前傾のポジションに引っ張ってしまうことがあるんです。
これにより、背中や腰が丸まり、胸椎(背骨を上下二つに分けた時の上側)の動きを伴った上を見る頭の動きがしづらくなります。
よって肩こりや首の痛みなども誘発されるようになるわけです。
前述していますが、これは
「肩甲骨の前傾」(けんこうこつのぜんけい)
という関節の動きとなり、正しい姿勢の方と比べると、肩甲骨が前に傾く作用をする筋肉の働きが強いのです。
〇肩甲骨の前傾に作用する主な筋肉
・小胸筋(鎖骨の下にある筋肉)
・烏口腕筋(烏口突起から腕にかけて付いている筋肉)
・上腕二頭筋(二の腕の力こぶの筋肉)
これらの筋肉が肩甲骨の前傾に作用しており、状態の悪化や何かしらの理由で筋バランスが崩れた際に巻肩、猫背になってしまうのです。
2、改善する方法とは?
猫背や巻肩を改善していくには、まず自身の巻肩のタイプを特定する必要があります。
「肩の内旋」なのか、「肩甲骨の外転」なのか、「肩甲骨の前傾」なのか、はたまた別の原因なのか…
ここを特定した後で、バランスを崩してしまっている筋肉に対して、コンディショニングを整えるアプローチを行い、逆に筋肉の働きが低下している側の出力を高めるトレーニングを行うことでバランスを取り戻します。
ただし、すぐに改善されるわけではないので、時間はかかってしまいますが!
すぐに改善されない理由としては、今まで「当たり前」となっていた姿勢を矯正することになるので、脳が新しい姿勢を覚えないことが原因です。逆を言えば、脳への認知を強くすることによって改善は早くなります。
3、具体的な改善トレーニングとは?
3つのタイプとも、意識すべきポイントはそれぞれ異なってくるのですが、
・肩甲骨同士を寄せる(胸を張る)
・肩甲骨を腰の方へ下げる(肩を下ろす方向へ力を入れる)
・脊柱(胸椎)を起こす
・肩~腕までを外へ回す
この4つの動きがしっかりとできていて、働く筋肉のバランスが崩れていなければ改善されていく訳です。
4つとも網羅できるおすすめの種目として、「コブラ」というものがあります。(ヨガだとコブラのポーズなんても言いますね)
まず、猫背は背中が丸くなり、肩が前に巻く状態なので
この状態が一番悪い姿勢ですよね。これと真逆の動きをするので、形としては、
このようになればよい訳です。「肩甲骨を寄せる」、「肩甲骨を下げる」、「脊柱を起こす」、「腕を外側に回す」の全ての力が入ります。
あとは「重力」を負荷としてトレーニングを行うため、うつ伏せの状態になって動作を行います。
この二つを繰り返していきます。
動作のポイントとしては、上体を起こした際の「力の入れ方」が重要になります。
肩甲骨を寄せる力、肩甲骨を下げる力、上体を起こす力、腕を外に捻る力、4つすべての力を全力で出し切ること。中途半端に動作だけやっても全く意味がないのでしっかりと力を込めましょう。
また、上体を起こした形で3秒ほど停止することで、脳の認知も強くなるためおすすめです。
4、最後に
ここまでお読みいただきありがとうございました!
姿勢の改善には身体に関する「正しい知識」と「継続的に行うこと」が最重要となります。1週間やってみて改善しないからやめる…というのは正直甘すぎます。しっかりと改善したいのであればコツコツと積み重ねてキレイな姿勢を作りあげましょう!
Retraでもあなたの「なりたい」の力になります!
Retra三軒茶屋、恵比寿の体験のお申し込みは以下より行えます。是非体験からどうぞ♪
↓ ↓ ↓